ブルーレイク消化器内科クリニック

大腸カメラはどんな時に受ける検査?

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大腸カメラはどんな時に受ける検査?

大腸カメラはどんな時に受ける検査?

2025/05/21

・大腸内視鏡検査は大腸の腫瘍や炎症など大腸内病変が疑われる時にする検査です。

<大腸の腫瘍や炎症から出血をきたすため>

便に血液が混じったり、付着する時や便潜血検査が陽性の時(食品関連業種で毎月受ける検査は病原菌の有無を調べる検査で、便潜血検査ではありません)

<大腸の炎症では下痢を起こしやすく、大腸の腫瘍が大きくなると便が通りにくくなるため>

原因不明の下痢がある時

原因不明の便秘・腹痛がある時

このような場合は原因精査目的に大腸内視鏡検査を行います。

 

・大腸内視鏡検査の一番のターゲットは大腸癌やその前癌病変の大腸腺腫(ポリープ)です。

2022年の部位別癌死亡数で大腸がんは男性の2位、女性の1位と報告されています。2019年罹患・死亡データによると大腸癌は男性の10人に1人、女性の12人に1人がかかり、2022年死亡データによると男性の32人に1人、女性の38人に1人が死亡するとされています

(がんの統計 2024:[国立がん研究センター がん登録・統計])。大腸癌の罹患率は高齢化の影響で年々増えています。女性では高齢化の影響を除外しても増えています。

一方で診断・治療の進歩で大腸癌の年齢調整死亡率(高齢化の影響を排除したもの)は低下しています。

つまり、これらのデータが示していることは、適切な検診受診、大腸内視鏡検査での早期発見で死亡率の低下が見込めるということです。

 

・大腸癌の危険因子って?

 

① 年齢(50歳以上)
② 大腸癌の家族歴
③ 高カロリー摂取および肥満
④ 過量のアルコールや喫煙

などが危険因子として報告されています。

 

 40歳を境に急激に増加すること、便潜血検査の死亡率減少への有効性が40歳以上で示されていることから大腸がん検診は40歳から開始するのが良いと考えられています。大腸癌やポリープができていないか50歳で一度大腸内視鏡検査を行う国もあります。

 大腸癌やポリープは大腸全体に発生しますが、肛門に近い直腸からS状結腸にかけて60%が存在するためS状結腸までの大腸内視鏡が行われることがあり、複数の研究で死亡率減少効果が示されています。大腸内視鏡検査の大腸腫瘍に対する感度は大腸癌および1㎝以上の腺腫を対象とした場合は79-100%とその有効性が報告されています。(大腸ポリープ診療ガイドライン2020)。

 

・もう一つのターゲットは潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患です。

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)では難治性の下痢や血便、発熱や体重減少を起こします。
2014年の疫学調査では潰瘍性大腸炎の患者さんは約22万人以上で罹患率は10万人当たり172.9人、クローン病は約7万人で罹患率は10万人当たり55.6人と推察され、近年著しく増えています。大腸癌より若い10歳代後半から30歳代前半に発症することが多いとされます。

炎症性腸疾患ではその原因と状態を調べるために大腸内視鏡検査が施行され、画像で病変の範囲や程度を評価するとともに組織を採取して炎症の程度と原因を評価します。
潰瘍性大腸炎の長期罹患患者は大腸癌のリスクが高いことが知られており、全大腸炎型や左側大腸炎型を対象に罹患8年から大腸内視鏡によるサーベイランスを行うことの有用性が示され、行うことが推奨されています。

 

・慢性便秘症や過敏性腸症候群などの機能性腸障害ではがんや炎症を否定するために行われます。

慢性便秘症や過敏性腸症候群の症状は大腸がんや炎症性腸疾患と同じで便秘・下痢・腹痛で、その診療は大腸がんや炎症性腸疾患などの器質的疾患が否定されていることが大前提です。
問診だけでは大腸がんや炎症性腸疾患を否定することができません。
まずは便潜血検査が行われ、陽性の時に大腸内視鏡が行われますが、検便検査が陰性でも症状の原因が説明できないときに大腸内視鏡が行われることがあります。
便が出にくい・出すぎる状態である便秘や過敏性腸症候群では大腸内視鏡が困難で苦痛が少なくないことが多いと報告されています。

(日本消化器内視鏡学会Q&A 2017年9月7日掲載、2025年2月21日更新より抜粋)

 

・まとめ

何らかの排便障害や便潜血検査、人間ドックでの腫瘍マーカー高値などの検査異常では積極的に大腸内視鏡検査を受けることをお勧めします。

また、検査の一連の流れは当院HPの大腸カメラについてのページをご参照頂けましたら幸いです。

もちろん、検査前の洗腸や検査時の苦痛など胃カメラ同様、敬遠されがちな検査ではありますがこちらもできる限り苦痛や手間を軽減できるよう工夫しておりますので、ぜひ一度上記に当てはまるような方は当院までご相談に来ていただけますと幸いです。

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