痔がありませんか?
2026/01/08
当院では大腸内視鏡検査を行っていますが、その中でも多いのが自覚症状はあまりないものの便潜血検査(検便)で陽性反応が出たため、内視鏡検査で原因精査というのが、多数を占めています。
おそらく全国的にもそのような理由で検査を受けられる方が大半でしょうが、実際に観察してみるともちろん大腸がんやポリープ、炎症などの大腸疾患が発見されることもありますが、圧倒的に痔を認める方が多いです。
では、皆さん痔に対して普段何か気をつけられたりされているでしょうか?
そもそも痔がある自覚をされているでしょうか?
今回は痔について少し解説していきたいと思います。
・痔とは
痔(じ)とは、痔核(いぼ痔)、裂肛(きれ痔)、痔ろう(あな痔)の3種類に大別される、肛門やその周辺の病気の総称で、日本人の3人に1人が悩むほど身近な病気です。主な原因は便秘・下痢などの便通異常、長時間同じ姿勢、ストレスなどです。
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痔ろう(あな痔):
肛門の奥に細菌が入り込み、膿のトンネルができる病気です。主に男性に多く、痛みを伴います。
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※(最多)痔核(いぼ痔):
肛門の血管がうっ血して腫れるもので、内側にできる「内痔核」と外側にできる「外痔核」があります。
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裂肛(きれ痔):
硬い便などで肛門の皮膚が切れてしまうもので、痛みや出血を伴います。
皆さんのイメージの中で痔と言われているのは痔核(いぼ痔)であることがほとんどですが、では、痔核とはどのような疾患でしょうか?
| 内痔核 | I度 | ![]() |
痔核の脱出はない。 痛みはなく、排便時に鮮血を出血することが多い。 |
保存療法 |
|---|---|---|---|---|
| II度 | ![]() |
排便時に脱出するが、自然に戻る。 | 外来処置 | |
| III度 | ![]() |
脱出して、指で押し込まないと戻らない。 | 手術療法 | |
| IV度 | ![]() |
指で押し込んでも戻らず、出たままの状態となる。 粘膜がしみ出て下着が汚れる。 |
手術療法 |
https://www.iwadare.jp/G-WEB/1-2.html(痔Webより引用)
肛門の奥にでき、初期には痛みは無く出血のみで、進行と共に痛みと脱出を伴ってきます。排便が終わると、自然に戻っていた脱出は、次第に手で押し込まないと入らなくなり、更には常に脱出したままの状態になってしまいます。内痔核の程度は次のように分類され、それぞれに応じた治療法があります。
・痔核治療について
- *手術
- GoligherⅡ度以上の内痔核が対象で、腰椎麻酔あるいは、仙骨硬膜外麻酔(肛門付近のみの麻酔)下に、3ヶ所の痔核切除を行います。(結紮切除術)。根治性は高いが、術後の痛みや出血の危険性が高くなり、10日前後の入院が必要です。
- *硬化療法
- 【ジオン注】
- GoligherⅡ度以上の内痔核が対象で、局所麻酔下に、内痔核周囲に硬化剤を注射し固めてしまうことによって、縮小・退縮させてしまう方法です。有効性が高く、痛みもほとんどなく、入院期間も短縮されますが、平成17年3月に発売された薬で、現在は使用できる医師が限られており、当院は使用資格を持っています。日帰り治療もしくは数日間の入院が必要となります。
- *ゴム輪結紮術
- GoligherⅡ度以上の内痔核が対象で、医療用の小さなゴムの輪を内痔核の根部にかけて血行を遮断し、壊死に陥らせる方法で、ゴムの輪は1週間前後で脱落します。日帰り治療です。
- *保存的治療
- GoligherⅠ度およびⅡ度の内痔核が対象で、坐剤・内服薬、排便習慣や食生活などの生活習慣の是正や肛門部の衛生を図ります。
このように、痔核の状態に応じて治療内容はパターン分けされていますが、実際に効果療法や手術が必要な場合は肛門科(外科)での診察・治療が必要となります。とはいえ、ほとんどの方がI度からII度レベルの内痔核であることが大多数ですので、その場合は軟膏や坐剤などの保存的療法で対応可能であると考えられます。
・予防法は?
痔核は生活習慣:長時間座りっぱなし(デスクワーク、ドライバーなど)、冷え ストレス・食生活:精神的ストレス、アルコールや刺激物の摂りすぎ。便通異常:便秘による強いいきみや、下痢による刺激などが要因と言われています。一度寛解した後も生活習慣の改善をしないと再燃することもあります。
下記に予防法を一部抜粋してみました。
- 食物繊維や水分を摂る。
- 便意があったら我慢しない。
- トイレに長居しない。
- 下痢を防ぐため、アルコール類・香辛料は控える。
- 腸の動きを良くする適度な運動。
- 無理なダイエットは便秘の原因。
- 坐浴や温水洗浄式便座を使う。
- お風呂に入って血行改善。
- 長時間、同じ姿勢はとり続けない。
当てはまる方はいらっしゃいましたか?
おそらく皆さんが気づいていない間に自覚症状のない痔核はできています。
少しでも参考にしてみてください。
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ブルーレイク消化器内科クリニック
住所 : 滋賀県守山市金森町605-1
電話番号 : 077-516-8900
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