大腸カメラとは

大腸カメラ画像

大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)は、肛門から内視鏡を挿入し、直腸から盲腸までの大腸を検査するものです。先端にCCDカメラやライト、水や空気を送り込むノズル、処置するための道具を通す鉗子孔などが備わった細長い内視鏡を使用します。大腸は長く、曲がりくねっているため、その深部にまでスムーズにカメラを挿入できるよう、チューブ部分を柔らかくしたり硬くしたりと、硬度を変えられるようになっています。

また、大腸カメラによって小さなポリープや初期の大腸がんを切除することも可能です。大腸がんの中には、ポリープの状態を経てがん化するものもあります。当院では、こうしたポリープを見極め、必要に応じて検査時に切除してしまうケースもあります。

大腸カメラの流れ

下剤の服用
  • 前日就寝前に下剤を内服していただきます
  • 検査当日午前中に大腸をきれいにするため、約2リットルの下剤を数回に分けて飲みます
  • 検査当日、下剤の内服はご自宅でも当院での内服も自由に選択していただけます。(下剤を内服していただく専用室を用意しております。要予約)
必要に応じて鎮静剤を投与
  • ご希望の方には鎮静剤を静脈注射します
  • 外科手術に一般的に用いられる麻酔のように強力なものではなく、医師などからの呼びかけに反応することもできます
内視鏡を挿入
  • 身体の左側を下にしてベッドに横になります
  • その態勢で肛門から内視鏡を挿入していきます
大腸内部を観察
  • 内視鏡カメラの映像はモニターに映し出されます
  • この映像を見ながら大腸の内部を隅々まで観察します
  • 必要がある場合は、生検を行います
検査の終了
  • 通常は数十分で検査は終了します
  • 症例によって時間が延びることもあります
検査後
  • 通常、飲食は1時間後から可能です
  • 検査当日のお風呂はシャワー程度にしてください
  • 車の運転は極力控えてください
  • 強度の運動は避けてください
  • 検査終了後、気になる症状がある方は、すぐに医師までご相談ください

大腸ポリープ切除

大腸カメラ検査を行った際に、大腸ポリープが見つかることがよくあります。そのようなときは、患者さまの意向も確認した上で、日帰り大腸ポリープ切除を行うこともできます。なお、大腸内の病変の状態によっては、当日の切除を行わず、組織検査などの結果を確認してから対応することもあります。また、患者さまの病歴や服薬状況によっては切除できないケースもあります。詳しくは当院までお気軽にお問い合わせください。

検査費用

※上記のほかに診察料などが加算されます。
1割負担 3割負担
大腸カメラ(観察のみ) 2,000円
前後
6,000円
前後
大腸カメラ+病理組織検査 3,500~5,000円
前後
10,500~15,000円
前後
大腸ポリープ切除 8,000~10,000円
前後
24,000~29,000円
前後

大腸カメラ検査の保険点数と費用について

大腸カメラ検査では、検査内容によって費用がかなり異なります。
大腸ポリープが見つかれば大腸ポリープ切除術が行われます。大腸ポリープ切除術は専門用語では、高出血危険度処置に当てはまるため、診察・問診・採血にて出血リスクが高くないかを確認する必要があります。
また、大腸カメラ前日に下剤の内服を、当日は腸管洗浄液の内服を必要とするため、その薬剤料がかかります。当院初診か否か、採血をどの項目まで行うか、腸管洗浄液の種類により費用も異なってきます。

大腸カメラ検査の費用

大腸カメラ検査で大腸の奥まで観察した際の点数は1550点、15,500円です。そこに腸管の動きを抑える薬や鎮静薬・鎮痛薬などを使用する分だけ、+αで費用がかかります。

ポリープ切除の費用

内視鏡的大腸ポリープ切除術 5000点(50,000円)+病理組織顕微鏡検査(T-M)860点×切除臓器数(8,600円×切除臓器数)+組織診断料520点(5,200円)+病理診断管理料1 120点(1,200円)+短期滞在手術等基本料 1359点(13,590円)

大腸ポリープを切除すると、内視鏡手術となり、費用が大きく異なってきます。ポリープを切除した場合、大腸内視鏡検査1550点はなくなり、代わりに内視鏡的大腸ポリープ切除術5000点に切り替わります。
また保険上は、『盲腸』、『上行結腸・横行結腸・下行結腸』、『S状結腸』、『直腸』は別臓器と規定されており、例えば盲腸とS状結腸からポリープを切除した場合には2臓器となります。2臓器の場合病理組織顕微鏡検査(T-M)は×2、つまり860点×2=1720点となります。こちらは最大で3臓器までの費用となります。

その他加算費用

その他、大腸カメラ検査においても各種加算については胃カメラ検査費用で説明している内容と同様の加算が適応されます。